谷合正明参院議員は8月23日、犬島(岡山市)にある財団法人・直島福武美術館財団(福武總一郎理事長)が手掛ける犬島アートプロジェクト「精錬所」を視察しました。
以下、公明新聞の記事を転載します。
(東京事務所)
産出石など使ったアート作品展示
廃虚の精錬所は美術館
観光、雇用促進で活気を取り戻す/岡山市犬島
定期船の存続も危うかった瀬戸内海の小さな島が今、美術館の開館を機に活気を取り戻そうとしている。
公明党の谷合正明参院議員と吉田政司県議、酒見寛、竹之内則夫、中原淑子の各岡山市議は8月23日、犬島(岡山市)を訪れ、財団法人・直島福武美術館財団(福武總一郎理事長)が手掛ける犬島アートプロジェクト「精錬所」の取り組みについて調査した。
「精錬所」は今年4月にオープンしたばかりの“美術館”。瀬戸内海国立公園内に位置する犬島を舞台に、およそ100年前に建設され現在は廃虚となった銅精錬所を活用したもので、アートプロジェクトの第一弾だという。
一連の取り組みの背景には、昨年、犬島精錬所跡地が経済産業省による「近代化産業遺産群story30」として認定を受けるなど、産業遺産としての価値が見直されたことにあった。
同財団は、大煙突や黒光りしたカラミ(銅を精錬するときにできる副産物)煉瓦造りの工場跡など精錬所をそのまま保存し、〝芸術作品〟として再生させたのだ。
さらに、精錬所内には、自然・環境を意識した建築物や、家屋の部材や犬島で産出される石などを使ったアート作品を展示、定員10人を1グループとして、一日に5回、予約制で見学ツアーを行っている。
犬島は岡山市の宝伝港から定期船便で約5分、周囲約3・6キロの小さな島。最盛期には3000人が暮らす時期もあったが、精錬所閉鎖を機に人口が激減した。現在、50人前後が暮らすが、平均年齢も65歳。高齢・過疎化が止まらない。しかし、財団が美術館の開館時、約20人の島民を雇用。見学ツアーでは、これまで島に寄り付かなかった若者が大半を占めるようになった。
島に住む在本桂子さんは「歴史や文化を掘り起こせば、島の魅力はまだまだある。島をきれいにして観光客を迎えたい」と意気込んでいる。
視察を終えた谷合氏らは、「その地にある人やものをうまく生かした取り組み」「観光、雇用の促進で相乗効果があり、島の再生という意味でも見守っていきたい」と話していた。
(9/19付 公明新聞より転載)
産業遺産生かし島を“再生”