先日、高知県東部の林業現場や愛媛県八幡浜市の真穴みかん栽培の現場を訪れまし
た。いずれも先進的な取り組みに感銘を受けると同時に、担い手の確保に苦労され
ている様子も分かりました。
日本の農林水産業を支えている従事者は70歳以上の層にピークがあり、若い層をど
う取り込むかが大きな課題ですが、明るい兆しも見えてきました。40代以下の若手
新規就農者は統計開始以来、初めて3年間連続で2万人を超えました。
若者たちの農への回帰は、農学部などの相次ぐ設立にも現れています。2015年
には国内の大学に農学部が35年ぶりに新設され、本年4月にも八つの農学部や関連
学科が誕生します。今治市にできる加計学園の獣医学部もその一つですが、来年に
は、被災地の農業再生のために、福島大学にも農学部が開学します。
獣医学部新設に関する国会審議は、一部野党が政局論に終始し、家畜由来の感染症
対策など必要性の議論が置き去りにされてきましたが、むしろ今の若者たちの方が
農の必要性に敏感だと感じます。生命産業である農に志を持った若者たち。彼らが
夢や希望を持てる農林水産業の新時代を築くのが政治の使命であり、公明党の役割
です。
(公明新聞:2018年2月11日(日)付四国版より転載)