2022年10月9日 2面
ロシアの軍事侵攻を受けて閉鎖していたウクライナの首都キーウ(キエフ)の日本大使館が5日、7カ月ぶりに再開しました。在キーウ大使館は、ロシアが侵攻した翌月の3月に閉鎖して以降、機能を隣国ポーランドに移していました。
外務省によると、日本政府は課題だった安全確保にめどが付いたと判断。当面は松田邦紀大使ら最小限の職員数で、情報収集やウクライナ政府、各国との連絡・調整業務に当たります。
公明党ウクライナ避難民支援・東欧3カ国調査団(団長=谷合正明参院幹事長)は先月、ウクライナ民が避難するポーランド、モルドバ、ルーマニアを視察した際、日本を除く先進7カ国(G7)各国が、既にウクライナで大使館を再開し、情報収集や人道支援に当たっている状況を知りました。
そこで公明党は、日本も一刻も早くキーウの大使館を再開し、現地のニーズを的確につかんだ上で必要な支援措置を取っていくべきだと、山口那津男代表が政府・与党連絡会議で要請したほか、同調査団が山口代表と共に岸田文雄首相に申し入れていました。
松野博一官房長官は5日、「松田大使による事前調査の結果、十分な安全対策を講じることで業務が可能と判断した」と説明。外務省関係者によると、警備や防弾車など安全確保策を整えたといいます。