【No.69 2010年12月28日】
《 中国から帰国しました 》
皆さん、こんにちは。
谷合正明です。
今日が仕事納めというところが多いようです。
昨日は岡山市内の会社を終日あいさつまわりさせていただきました。ある大手警備会社は28歳未満の正社員を募集しているが、慢性的に若い人が集まらない状態が続いているとのこと。
雇用のミスマッチが解消されていないわけですが、現場を一軒一軒歩かないと、こうした実体経済というものがつかめないと改めて感じました。
さて、一昨日、日中友好議員連盟による中国の北京、内モンゴル自治区のフフホト、湖南省の長沙の訪問から帰ってまいりました。
次世代リーダーと目される李源潮、胡春華、周強の各氏と会談。また新進気鋭の政治経済学者ヤン・ヤオ氏との懇談もありました。
名刺交換を必要としない人間関係をつくっていくことは、外交上とても大切なことだと思います。
今回の訪中で分かったことをいくつか列挙します。
・尖閣衝突ビデオの内容が明らかになって以降、急速に中国ネット世論がしぼんだ。
・先般の公明党山口代表の訪中団は、日中の関係改善のために非常に良いタイミングでの訪中であった。
・中国側は日本の民主党政権による外交は未熟で不安定と感じている。
・先般決定された日本の防衛大綱での中国に対する記述ぶりに対し、中国側は強い懸念を示している。
・国際社会からの人民元切り上げ要求に対しては、日本のプラザ合意などの例を反面教師として、慎重である。
・各省トップは行政のトップというより経営者のトップとしての手腕が求められている。
・「北京コンセンサスの終焉」という論文は、持続的な経済成長のために人民の政治参加を求める内容であり、中国政府トップの常務委員9人がその論文を読んでいる。
全体としては、依然として日中関係は厳しい環境にあることが分かったわけですが、率直な対話を通じて、いわば「戦術的互損関係」から真の「戦略的互恵関係」に転じていけるよう、尽力してまいります。
(谷あい)